自由の風が吹く場所で ~Letter from Stanford~
2012年秋からStanford GSBにて新たなチャレンジが始まります!
リベリアレポート第3弾
こちらでの生活も折り返し地点を過ぎてもう半分も終わったのかぁと思う日々です。生活自体は相変わらずといったところですが、先日はじめてバイクタクシーに乗りました。ただでさえルールがないようなリベリアの交通事情を考えるとちゃんと免許を持っているのかも怪しいバイクの後ろに乗るというのは非常に恐ろしく感じる訳ですが、バイクタクシーの殆どは元少年兵がやっているという話を聞いたので一度は乗らないといけないなと思って勇気を振り絞って乗ってみました。結果的には無事目的地についたのですが、やはりぶつかるんじゃないかと思うくらいギリギリの死線を通り抜けるような運転テクニック(バイクだけじゃなく車も歩行者も皆ギリギリ)には相当長くいないと慣れそうにないですね。同僚のドイツ人女性はもうドイツに帰って運転できないと言っていました。。確かにこちらの感覚で運転したらすぐに捕まるかぶつかって大怪我です…。ちなみに料金は大体1ドルです。短い距離タクシーに乗るのはもったいないと思うときなどには便利ですね。なお1ドル=80リベリアドルです。道で露天両替店があるので頼むと1ドル=70〜75リベリアドルで両替してくれます。見た感じ明らかに詐欺られそうな雰囲気の漂っている露天両替ですが、意外にも誠実に両替してくれます。多分香港の胡散臭い両替店よりも100倍誠実です。一方、先日車で走っているといきなり後ろのドアをガチャガチャやる輩がいて何だ!?と思ったら後ろの席に置いてあったパソコンを盗もうとしていた模様…。幸い鍵がかかっていたので取られませんでしたが、やはり繁華街ではそういう犯罪が多発しているとのこと。基本的には安全なリベリアの都市部ですが、油断するとひったくり等の犯罪被害にあう可能性があるのはどこでも一緒ですね。やつらはあまりに堂々とやってくるし、見ている周りも何も言わないのでその辺は貧しい国ならではという感じでしょうか。
ただ、最近で一番暗い気分になったのは、一緒に仕事をしているリベリア経産省の担当者の弟さんがマラリアで亡くなったことです。他の同僚が弟は最近どうよ?と聞いたところ、昨日死んだよ、とまるで昨日の夕食のメニューを答えるような軽い感じで答えていてびっくりしました。しかも、その弟さんが亡くなった直後には職場に出てきて自分とディスカッションしていたのです…。そして、それを聞いた周りの同僚も残念だったな…と一瞬暗くなったものの5分後にはその担当者もいる目の前でしょうもないことで馬鹿騒ぎしているという。。。弟が亡くなったという事実があまりにも軽くて驚いていると、同僚のドイツ人がリベリアではマラリアで家族を亡くすことは日常茶飯事で完全に感覚が麻痺しているということを教えてくれました。現に、彼女がこちらに来てから仕事を共にしていたリベリア人数人がマラリアで亡くなっているとのこと。熱帯熱マラリア流行地に住んでいる人達は赤ん坊のうちは母親から受け継いだマラリア耐性で生き抜いて、その間ずっとマラリアにさらされていることで運が良ければ自分もマラリア耐性を手に入れるということみたい(運が良くない子供は大抵マラリアで亡くなるようです)ですが、もちろんそのマラリア耐性も完全なものではないので大人になってからも発症する人はいるし、発症しても貧困から重症化するまで病院にかからない人が多いせいでかなりの人が亡くなるとのこと…。自分はMaraloneという奇跡のマラリア予防薬と呼ばれるような薬をアメリカから持ってきて飲んでいるので、一人だけ経済力に任せて安全なところにいるような気がして複雑な気分でした。。アフリカのような貧困地域にマラリアや黄熱、テング熱など風土病が多く残っているというのは偶然ではないでしょうが、より格差を拡大する原因となっていて本当にどうにかならないものかと思います。
仕事の方は、まぁ苦労しています。。。リベリア経産省に規制対象である輸入業者の連絡先や基本的なデータをもらおうと思ったら、なんと彼らは「持っていないよ。」とのこと…。必要なら今から集めるからしばらく待てとのこと…。どうやって規制してきたんだ…と思いつつ、どうやってデータを集めるのか聞いたら所在のわかる業者のところに行って基本情報を集めると同時に所在の分からない業者の所在を聞いてくるとか言う…。といっても業者は数百あるんですが…と呆然とさせられます。この件はまだ進行中ですが、運良く民間の積み荷検査代行業者が情報を持っていそうなのでそちらの方向からデータが集められないかトライ中です。それがダメなら自分も含めて皆で業者廻りをしなければなりません…。。。また、あと2週間後の法案採決について議論していると、日本でいうところの官報への掲載など、法的に必要な手続きについて誰も理解していない…。役所仕事も長くしていると息を吐くようにロジスティクスについて考えるものですが、こちらではそういう感覚は全く無いようです。こちらにきてロジの重要さを強く実感します(日本はロジばかりで中身が…という感じがしないでもないですが…)。また、面白いことに、リベリアでは記者会見を開く時には記者に交通費や取材してくれてありがとう料金を一人20ドル払うとのこと…。なんじゃそりゃと思いますが、役所も広報の代替手段がないので足元も見られているようです。確かにこちらではネットで情報公開しても誰も見ないですしね…。
とういうことで、のこり半分も色々思いもよらない経験をすることでしょう。さらなるレポートを乞うご期待!笑
こちらでの生活も折り返し地点を過ぎてもう半分も終わったのかぁと思う日々です。生活自体は相変わらずといったところですが、先日はじめてバイクタクシーに乗りました。ただでさえルールがないようなリベリアの交通事情を考えるとちゃんと免許を持っているのかも怪しいバイクの後ろに乗るというのは非常に恐ろしく感じる訳ですが、バイクタクシーの殆どは元少年兵がやっているという話を聞いたので一度は乗らないといけないなと思って勇気を振り絞って乗ってみました。結果的には無事目的地についたのですが、やはりぶつかるんじゃないかと思うくらいギリギリの死線を通り抜けるような運転テクニック(バイクだけじゃなく車も歩行者も皆ギリギリ)には相当長くいないと慣れそうにないですね。同僚のドイツ人女性はもうドイツに帰って運転できないと言っていました。。確かにこちらの感覚で運転したらすぐに捕まるかぶつかって大怪我です…。ちなみに料金は大体1ドルです。短い距離タクシーに乗るのはもったいないと思うときなどには便利ですね。なお1ドル=80リベリアドルです。道で露天両替店があるので頼むと1ドル=70〜75リベリアドルで両替してくれます。見た感じ明らかに詐欺られそうな雰囲気の漂っている露天両替ですが、意外にも誠実に両替してくれます。多分香港の胡散臭い両替店よりも100倍誠実です。一方、先日車で走っているといきなり後ろのドアをガチャガチャやる輩がいて何だ!?と思ったら後ろの席に置いてあったパソコンを盗もうとしていた模様…。幸い鍵がかかっていたので取られませんでしたが、やはり繁華街ではそういう犯罪が多発しているとのこと。基本的には安全なリベリアの都市部ですが、油断するとひったくり等の犯罪被害にあう可能性があるのはどこでも一緒ですね。やつらはあまりに堂々とやってくるし、見ている周りも何も言わないのでその辺は貧しい国ならではという感じでしょうか。
ただ、最近で一番暗い気分になったのは、一緒に仕事をしているリベリア経産省の担当者の弟さんがマラリアで亡くなったことです。他の同僚が弟は最近どうよ?と聞いたところ、昨日死んだよ、とまるで昨日の夕食のメニューを答えるような軽い感じで答えていてびっくりしました。しかも、その弟さんが亡くなった直後には職場に出てきて自分とディスカッションしていたのです…。そして、それを聞いた周りの同僚も残念だったな…と一瞬暗くなったものの5分後にはその担当者もいる目の前でしょうもないことで馬鹿騒ぎしているという。。。弟が亡くなったという事実があまりにも軽くて驚いていると、同僚のドイツ人がリベリアではマラリアで家族を亡くすことは日常茶飯事で完全に感覚が麻痺しているということを教えてくれました。現に、彼女がこちらに来てから仕事を共にしていたリベリア人数人がマラリアで亡くなっているとのこと。熱帯熱マラリア流行地に住んでいる人達は赤ん坊のうちは母親から受け継いだマラリア耐性で生き抜いて、その間ずっとマラリアにさらされていることで運が良ければ自分もマラリア耐性を手に入れるということみたい(運が良くない子供は大抵マラリアで亡くなるようです)ですが、もちろんそのマラリア耐性も完全なものではないので大人になってからも発症する人はいるし、発症しても貧困から重症化するまで病院にかからない人が多いせいでかなりの人が亡くなるとのこと…。自分はMaraloneという奇跡のマラリア予防薬と呼ばれるような薬をアメリカから持ってきて飲んでいるので、一人だけ経済力に任せて安全なところにいるような気がして複雑な気分でした。。アフリカのような貧困地域にマラリアや黄熱、テング熱など風土病が多く残っているというのは偶然ではないでしょうが、より格差を拡大する原因となっていて本当にどうにかならないものかと思います。
仕事の方は、まぁ苦労しています。。。リベリア経産省に規制対象である輸入業者の連絡先や基本的なデータをもらおうと思ったら、なんと彼らは「持っていないよ。」とのこと…。必要なら今から集めるからしばらく待てとのこと…。どうやって規制してきたんだ…と思いつつ、どうやってデータを集めるのか聞いたら所在のわかる業者のところに行って基本情報を集めると同時に所在の分からない業者の所在を聞いてくるとか言う…。といっても業者は数百あるんですが…と呆然とさせられます。この件はまだ進行中ですが、運良く民間の積み荷検査代行業者が情報を持っていそうなのでそちらの方向からデータが集められないかトライ中です。それがダメなら自分も含めて皆で業者廻りをしなければなりません…。。。また、あと2週間後の法案採決について議論していると、日本でいうところの官報への掲載など、法的に必要な手続きについて誰も理解していない…。役所仕事も長くしていると息を吐くようにロジスティクスについて考えるものですが、こちらではそういう感覚は全く無いようです。こちらにきてロジの重要さを強く実感します(日本はロジばかりで中身が…という感じがしないでもないですが…)。また、面白いことに、リベリアでは記者会見を開く時には記者に交通費や取材してくれてありがとう料金を一人20ドル払うとのこと…。なんじゃそりゃと思いますが、役所も広報の代替手段がないので足元も見られているようです。確かにこちらではネットで情報公開しても誰も見ないですしね…。
とういうことで、のこり半分も色々思いもよらない経験をすることでしょう。さらなるレポートを乞うご期待!笑
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